ニュース

海外 その他

ゼニヤッタの大偉業なるか【BCクラシック】

女王ゼニヤッタが最後の大一番に臨む。2007年11月のデビューから負けることなく積み上げた勝ち星は19。G1BCクラシックの連覇を果たすことができれば、近代北米競馬の新記録となる20連勝(無敗かどうかは問わない)という大偉業も同時に成し遂げることになる。全19戦中17戦がオールウェザーでのレースであるだけに、不安材料としてダートを指摘する声も多いが、牝馬相手とはいえダートでもG1に2勝。陣営はむしろ、ダートの方が向いていると強気の姿勢を見せている。
打倒ゼニヤッタの1番手は昨年後半から頭角を現してきたブレーム。前哨戦のG1ジョッキークラブゴールドカップSで2着に敗れて重賞連勝は5で止まったが、G1初制覇を果たした6月のG1スティーヴンフォスターHなどチャーチルダウンズ競馬場では4戦3勝と相性抜群。地の利を生かして逆転を狙う。
昨年の米最優秀2歳馬ルッキンアットラッキーはG1ケンタッキーダービーこそスタート直後の不利で6着に終わったが、続く5/15のG1プリークネスSと8/1のG1ハスケル招待Sを連勝。その後、熱発で調子を崩した時期もあったが、10/2の前走G2インディアナダービーを勝って、再び最前線に舞い戻った。その前走は決して万全の体調とはいえない状態での出走だっただけに、ひと叩きされての上積みも大きそうだ。
クオリティロードは昨年のG1BCクラシックではゲート入りの際に暴れて出走取消。2年越しの挑戦となる。今年は2着を12馬身3/4ちぎり、コースレコードを塗り替えたG1ドンHなどG1に3勝。強力な逃げ、先行タイプであり、展開面の鍵も握る。
G1ジョッキークラブゴールドカップSを逃げ切ったヘインズフィールドのスピードも侮れない。同タイプのクオリティロードとの兼ね合いがポイントとなるが、8月のG1ホイットニーHでは控えてブレームの4着に敗れているだけに、今回はハナを強く主張してくる可能性もありそうだ。
昨年のこのレースで2着に入り、米最優秀古牡馬・芝牡馬にも輝いたジオポンティは鋭い末脚を最大の武器とするが、初めてのダートの克服が課題となる。
G1セクレタリアトSなどを制して3歳芝路線を引っ張ってきたパディオプラドもG1BCクラシックが第1希望。ダートでの勝ち鞍はないが、G1ケンタッキーダービー3着の実績があり、馬場への不安は少ない。
日本調教馬として2008年のカジノドライヴUSA以来5頭目の挑戦となるエスポワールシチーは、南部杯2着後、10/19に米国入りした。陣営は現地の環境を調べ、スパイク蹄鉄を試すなど周到な準備を進めている。本番に向けて抜かりなく調整されているようだ。日本の最優秀ダートホースが米国最高峰の舞台でどこまで通用するか。主戦を務める佐藤哲三騎手の手綱捌きに期待したい。


ニュース一覧

  • 全て
  • 中央
  • 地方
  • 海外