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ファスリエフ、サムライハートの初仔が誕生

昨シーズンから新冠町の優駿スタリオンステーションで繋養されている種牡馬、ファスリエフ(牡12歳、父ヌレエフ)とサムライハート(牡7歳、父サンデーサイレンス)の2頭に、待望の初仔が誕生した。
ファスリエフの本邦初産駒は、新冠町の村上欽哉氏の牧場で1月19日に生まれた鹿毛の牝馬。母は近親にタイキシャトル(JRA年度代表馬)、ピースオブワールド(JRA最優秀2歳牝馬)などがいるタイキプレリュード(牝11歳、父コジーン)となる。
予定日より9日遅れたため関係者を心配させたが、母仔とも健康そのもの。一面雪に覆われた放牧地を元気に駆け回っている。「牝馬にしては牡馬のように骨太で、しかも柔らかい。人懐っこく自立心も旺盛です」とは場主の村上氏。近隣の牧場関係者が見に来るほど評判は高く、早くも3年後の桜花賞に思いを馳せていた。
全欧2歳牡馬チャンピオン、全欧2歳チャンピオンサイアーのタイトルを引っ下げ、鳴り物入りで導入されたファスリエフは、総額5億2800万円(1株880万円×60口)のシンジケートを結成。供用初年度は114頭に種付けした。競走成績に加え、種牡馬としても実績を残していることから人気は高く、産地では歴史的名種牡馬ヌレエフが残した最後の傑作として期待をかけている。
一方、サムライハートの初仔は、新冠町のハシモトファームで出生。1月15日生まれの栗毛の牡馬になる。母は南関東8勝のキャンディーベル(牝11歳、父ジェイドロバリー)。昨年の繁殖馬セールで落札した牧場期待の繁殖だ。
同ファームの橋本浩代表は「ダイナシュガー(G2・4歳牝馬特別・西)の血統なので面白そうと思い購買しました。牡馬が生まれてよかった」とホッとした表情。「最初は(父の母の)エアグルーヴに似た体型だったけど、だんだん変わってきた。サンデーサイレンス系らしい手先の軽さ、柔軟さが気に入っています」と、放牧地を軽快に動き回るやんちゃ坊主を見つめていた。
サムライハートは“女傑”エアグルーヴの3番仔。骨折や裂蹄など度重なる脚部不安もあり、5戦3勝の競走成績で終わったが、血統、馬体、素質の高さが評価され種牡馬入りした。その評判通り、昨年は104頭の種付頭数を記録。日本屈指の名門ファミリーをバックボーンに持つサンデーサイレンス後継種牡馬として、将来を嘱望されている。
両馬の事務局である(株)優駿では「2頭の産駒とも父の長所を受け継いでおり、これからが楽しみです。皆様にお勧めしたいですね」と自信を深めている。なお、種付料はファスリエフが200万円(受胎確認後支払)、サムライハートが20万円(受胎確認後支払)、または30万円(産駒誕生後支払)となっている。


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