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「強い馬づくり」講座開催、JRA日高育成牧場

浦河町のJRA日高育成牧場が主催する「強い馬づくりのための生産育成技術講座2008」がこのほど、日高町の門別総合町民センターと、浦河町の堺町基幹集落センターで開催された。
同講座は競走馬の資質向上のため、生産育成関係者に情報、技術を普及させるため、2001年から毎年実施しているもの。今回は「10頭に1頭は生まれてこない!早期胚死滅の現状と対策」(南保泰雄氏:日高育成牧場生産育成研究室)、「子馬の肢軸の変化とその要因」(蘆原永敏氏:同)、「JBBA軽種馬経営高度化指導研修事業―栄養指導者養成について―」(井上喜信氏:同)、「JRAブリーズアップセールにおけるレポジトリー(医療情報の開示)について」(成田正一氏:同牧場業務課)と4人のエキスパートが講演を行った。
南保氏は早期胚死滅の原因について、卵巣機能不全、子宮内膜炎、分娩後の子宮機能、卵子の変性、低栄養状態、ストレスといった例を挙げ、生産率を上げるためには「ライトコントロール、分娩後初回発情の見送り、適切な飼養管理」などが効果的と説いた。また、子馬の肢勢の変化を調査している蘆原氏は、その途中経過を報告。井上氏は「客観的な評価を得られる、スタッフの意識向上が図れる」など、JBBAの同研修に協力した牧場のコメントなどを発表した。
最後に成田氏は「喉の所見については、程度によっては競走パフォーマンスに影響しない」と解説。さらにレポジトリーは「外見ではわからない情報を提示することで、購買者に安心感と信頼感を与えることができる」と意義を説明し、セリ主催者、上場者、購買者が「正しい認識を共有することが大切」と訴えた。


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