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「オータムセール」閉幕、北海道市場全日程を終了

HBA日高軽種馬農協が新ひだか町の北海道市場で開催していた「オータムセール/サラブレッド当歳・1歳」が10月17日、5日間の日程を終了した。5日間の合計で上場馬904頭中290頭が売却。売却総額は前年比3億9036万6000円減の9億4908万4500円、売却率は同6.27ポイント減の32.08%と、前年を大きく下回る結果に終わった。
14日から4日間行われたサラブレッド1歳市場では764頭が上場され、266頭が売却。売却総額は8億1300万4500円(前年比3億7161万6000円減)、売却率は34.82%(同8.77ポイント減)、平均価格は305万6408円(同50万1011円減)だった。
1歳の最高価格馬は、15日に上場されたジャングルポケット産駒のパキータ2007(牡、販売申込者/新ひだか町・田中裕之氏)。1585万5000円で東京都の(有)エッジが購買した。なお、1000万円以上で売却されたのは本馬を含め6頭。昨年の16頭に比べるとさびしい結果となった。
5月のトレーニングセールから始まったHBA主催の「北海道市場」は、オータムセールをもって4開催13日間の全日程を終了。春先は米国のサブプライムローン問題、秋は世界同時株安と、一年を通じて厳しい経済状況の中で行われたこともあり、各セールとも前年の成績を上回ることができず、売却総額は前年比9億8418万6000円減の49億1745万4500円と、3年ぶりに50億円を割り込んだ。HBAでは当初から厳しい結果になると予想し、目標額を前年の売却総額59億円より低い52億円に設定したが、その数字にも届かなかった。
荒木正博HBA組合長は「不況もあるが、今年から廃止された市場取引馬奨励賞の影響が想像以上だった」と指摘。セリで購買するメリットが薄れ、支払期限や取引手数料がある再上場が例年より少なかったことも「売り上げ減少の要因」と分析し、来年度から市場取引馬奨励賞に代わる市場取引馬賞(仮称)の導入を検討していることを明らかにした。
市場取引馬賞は、HBAやJBBA日本軽種馬協会などのセール主催者が資金を出資し、新馬戦などの優勝馬に賞金を交付するというもの。現在、JBBAなどと案を詰める作業に入っており、交付対象、総額などは未定。荒木組合長は「何とか実現して、セリの活性化と売上増につなげたい」としている。


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