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スペイン馬エキアノがV/キングズスタンドS

5日間に渡る「ロイヤルアスコット開催」初日の6月17日、英アスコット競馬場でグローバルスプリントチャレンジ第2戦・G1キングズスタンドS(芝5ハロン、直線、3歳上、13頭、今年からG1に昇格)が行われ、スペイン調教馬の伏兵エキアノ Equiano(牡3、M.デルチェール-サンチェス厩舎、O.ペリエ騎手)が優勝した。勝ち時計は59秒35、馬場状態は Good to Firm(良)だった。
好スタートを切ったエキアノは、内外に分かれた馬群のうち、スタンド側の一団を先導。そのまま最後まで脚色は衰えることなく、オーストラリアのテイクオーバーターゲットAUSの追撃を半馬身振り切り、先頭でゴールに飛び込んだ。
一昨年に続くこのレース2度目の制覇(昨年は4着)を狙ったテイクオーバーターゲットAUSは悔しい2着。そこからクビ差遅れた3着には、前走G2テンプルSで古馬を相手にレコード勝ちを収めた3歳牝馬のフリーティングスピリット Fleeting Spirit(1番人気)が入っている。
勝ったエキアノは父アクラメーション Acclamation、母アンタントコルディアル Entente Cordiale、母の父エラマナムー Ela-Mana-Mou という血統の仏国産馬。通算9戦4勝で、重賞・G1ともに初勝利となった。
昨年5月にスペインでデビューして4戦2勝。11月にフランスへ遠征し、G2クリテリウムドメゾンラフィットで3着と健闘し、2歳シーズンを終えた。
今年も引き続きフランスで出走し、2戦目の一般戦を2馬身差で快勝。続く前走G2グロシェーヌ賞では、勝ったマルシャンドール Marchand D'Or(G1モーリスドゲスト賞を一昨年・昨年と連勝中)にクビ差の2着と好走していた。
スペイン調教馬によるロイヤルアスコット開催の勝利は史上初。過去に00年の仏G1ジャンプラ賞をシュアンセ Suances で制した実績があるマウリシオ・デルチェール-サンチェス師だが、英国で管理馬を出走させるのは今回が初めてだった。
英国人オーナーのジェームズ・アチソン氏は、エージェントの勧めで2週間前にエキアノを購入したばかり。しかも、何とこのG1キングズスタンドSが馬主としての“初出走”だった。
同氏は地元メディアのインタヴューに「正直、勝つとは思わなかった。来年には良くなるだろうとは思っていたが…」と語った。また、同時にエキアノを英バリー・ヒルズ厩舎へ転厩させることを明らかにしている(※これはおそらくトレードに伴うもので、レース前から決まっていたと思われる)。
なお、エキアノ、テイクオーバーターゲットAUSはそれぞれグローバルスプリントチャレンジのシリーズポイントを10ポイント獲得(1着は10ポイント、2着は5ポイント、アウェイG1出走はポイントが2倍)。第1戦G1ライトニングSの覇者アパッチキャット Apache Cat を含めた3頭がランキングトップに並んでいる。


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