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BTC育成馬、早くも5頭が新馬勝ち

浦河町のBTC軽種馬育成調教センターで調教された“BTC育成馬”が、6月16日から阪神・福島・函館の3競馬場で一斉に始まったJRA2歳新馬戦を席巻している。
BTCによると、BTC育成馬の新馬勝ちは、6月16日の函館5Rのアイリスモレア(牝2歳、美浦・田村康仁厩舎、父ショウナンカンプ)、翌17日の阪神5Rのエイシンパンサー(牝2歳、栗東・平田修厩舎、父コロナドズクエスト)、23日函館5Rのディアヤマト(牡2歳、美浦・高橋裕厩舎、父テイエムサンデー)、福島5Rのゴールデンリング(牡2歳、美浦・中野隆良厩舎、父トワイニング)、翌24日の阪神5Rのユウアールシー(牝2歳、栗東・田中章博厩舎、父クロフネ)の5頭。24日までに行われた新馬戦12レースのうち、5レースで勝利を挙げるという大活躍を見せている。
BTCは1991年に開場。総面積1500ヘクタールの広大な敷地に、2400メートルグラス坂路、直線1800メートルのグラス馬場、1600、800メートルのトラック、1600、1200メートルのダート直線コースなどを備える。施設は民間の育成業者に開放。また、JRAが1歳市場で購買し、ブリーズアップセールに上場するJRA育成馬の調教にも利用されている。
屋内坂路は2000年1月に完成。デビュー前の若駒を中心に連日100頭以上が利用する人気コースとなっていた。しかし、距離が700メートルと若干短かったため、昨年、全長1000メートルに延長。助走距離が確保され、3ハロンのタイムが計測できるようリニューアルされた。現2歳は、その新コースで調教を積まれたいわば“第1期生”。早くも坂路延長の効果が結果として現れた形となった。
アイリスモレアとディアヤマトの2頭の育成を手掛けたディアレストクラブの高樽秀夫代表は「坂路が1000メートルに延びたため、トレセンに近い調教ができるようになった。坂路延長がなければこの勝利はなかったでしょうね」とニッコリ。「今後も強い馬づくりのため、施設を改良していってほしいですね」と、東洋一の施設を誇るBTCへ期待を懸けていた。
BTCでは昨年の坂路延長のほか、今年に入って、直線ダート1600メートル馬場にハロン棒通過シグナル装置を設置。利用者の意見を汲み入れ、様々な改良を行っている。利用頭数も年々増加の一途をたどっており、今後もBTC育成馬の活躍が期待できそうだ。


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