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元騎手で世界的ミステリー作家、ディック・フランシス氏が逝く

騎手時代の経験を生かした競馬小説で数々のベストセラーを送った英国の人気作家リチャード・スタンリー・“ディック”・フランシス氏が2/14、英領ケイマン諸島の自宅で死去した。89歳。フランシス氏は1946年に障害騎手としてデビュー。1953/54年シーズンにエリザベス女王(当時)の専属騎手となり、英障害騎手チャンピオンのタイトルを獲得した。1956年のグランドナショナルでは、騎乗した女王の所有馬デヴォンロック(DevonLoch)が勝利を目前にゴール寸前で突然転倒、優勝を逃したことで話題の主となった。原因については諸説あり、疲労困憊のデヴォンロックが障害の幻を見て飛越しようとしたためとも、観客の大歓声に驚いたためともされているが、フランシス氏も確かなことはわからないとしていた。通算345勝の成績を残し、1957年に37歳で引退。英サンデーエクスプレス紙の競馬記者を務める一方で、作家活動を開始した。同年に自伝「TheSportofQueens」(邦題:女王陛下の騎手)で作家デビューを果たすと、62年には最初の長編小説となる「DeadCert」(邦題:本命)を発表。以降、およそ1年に1作品のペースで競馬界を背景にした競馬ミステリー小説を世に送った。40作を超える彼の作品は日本をはじめとする世界各国で翻訳され、これまで計約6000万部が発行。世界中のファンに親しまれている。


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