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米エクリプス賞・年度代表馬はレーチェルアレクサンドラに決定

米国のエクリプス賞が1/18、カリフォルニア州ビヴァリーウィルシャーホテルで発表された。年度代表馬は、G1プリークネスSを含み昨季8戦8勝の牝馬レーチェルアレクサンドラ。投票権を持つ232人中130人の1位投票を得た。史上初の牝馬によるG1BCクラシック制覇を成し遂げたゼニヤッタ(写真下)が得た1位投票数は99票。この数カ月間、全米で白熱した議論が繰り広げられてきた年度代表馬争いは、31票差という意外にハッキリとした差で決着した。ゼニヤッタの票が伸び悩んだ要因は、昨季5戦5勝がすべて西海岸のオールウェザーでのものだったことと見られている。
レーチェルアレクサンドラは最優秀3歳牝馬も受賞。こちらは満票での選出となった。牝馬の年度代表馬は1983年オールアロングFR、1986年レディーズシークレット、2002年アゼリに続く4頭目で、3歳牝馬の受賞は史上初。馬主のジェス・ジャクソン氏(名義はストーンストリートステーブルズ)と、管理するスティーヴン・アスムッセン調教師は、2007・08年の年度代表馬カーリンのコンビでもあり、これで3年連続の年度代表馬受賞。さらにアスムッセン師は2年連続で最優秀調教師にも選出された。
一方、2年連続の最優秀古牝馬受賞(こちらも満票)にとどまったゼニヤッタ陣営は、エクリプス賞発表2日前の1/16、ゼニヤッタの現役続行を表明している。陣営はG1BCクラシック後、ゼニヤッタにこれ以上望むことはないとして、ハリウッドパーク競馬場の自厩舎で数週間過ごさせた後に牧場へと計画していた。しかし、ゼニヤッタは引き続きハイレベルの状態を維持。調教の動きも素晴らしいものだったことから、方針が翻った。なお、馬主のジェリー・モス氏は現役続行の発表に際し、この決断は年度代表馬を受賞できるかどうかの見通しと関係がないことを強調。それゆえに、エクリプス賞発表前のタイミングで明らかにしたとしている。
レーチェルアレクサンドラは1/21現在、ニューオーリンズ州フェアグラウンズ競馬場で調整中。陣営は、まだ目標レースを定める段階にはないとしている。ゼニヤッタ陣営からも今季初戦の明言はないが、管理するジョン・シレフス師は3/13のG1サンタマルガリータ招待H(サンタアニタ、AW9ハロン)が理に適っていると考えている様子だ。今後はそれぞれのアプローチで再び王座を目指していくことになる。米国競馬の頂点であるブリーダーズカップで、あるいはその途中で、いまだ実現されていない夢の対決が現実のものとなる可能性は、大いにある。


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