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ビッグブラウン予想外の大敗/ベルモントS

現時時間6月7日、米ニューヨーク州ベルモントパーク競馬場でG1ベルモントS(3歳、ダ12F、9頭)が行われ、シンガリ人気のダタラ Da' Tara(牡3、N.ジトー厩舎、A.ガルシア騎手)が逃げ切って優勝した。勝ち時計は2分29秒65、馬場状態は Fast(速)だった。
三冠への期待が掛けられたビッグブラウン Big Brown は、単勝1.3倍の1番人気に推されたが、最終コーナーでレースから脱落。鞍上のデザーモ騎手の判断により、最後は楽走で最下位入線となった(記録上は競走中止扱い)。
また、ここに出走を予定していたカジノドライヴUSAは左後脚の挫石により、無念の出走取り消しとなっている。
ゲートが開き、まず飛び出したのがダタラ。最内枠からのスタートだったビッグブラウンも好スタートを決めたが、デザーモ騎手が抑えて3番手を追走した。
雲行きが怪しくなってきたのは、バックストレッチの終わりごろから。快調に逃げ脚を伸ばすダタラと対照的に、ビッグブラウンは追走に余裕がなくなり、みるみるうちにその差が開いていった。
最終コーナーでビッグブラウンに後続がドッと押し寄せたところで、デザーモ騎手は手綱を絞りつつビッグブラウンを外へ誘導。三冠の夢は直線を迎える前に完全に潰えることとなった。
ダタラは4馬身ほどのリードを保って直線へ。2番人気のデニスオブコーク Denis of Cork(G3サウスウエストSの覇者で、G1ケンタッキーダービー3着馬)らが懸命に詰め寄ろうとしたが、その差は縮まるどころか、むしろ開いていった。
まんまと逃げ切ったダタラが1着。5-1/4馬身差でデニスオブコークが続いた。そこから2-3/4馬身離れ、アナクナカル Anak Nakal とレディズエコー Ready's Echo が同着で3着となっている。
勝ったダタラは父ティズナウ Tiznow、母トーチェラ Torchera(母の父パイレーツバウンティ Pirate's Bounty)という血統の米国産馬で、半姉に現準オープンのサウスヒューマーUSA(父ディストーティドヒューマー Distorted Humor)がいる。通算成績は8戦2勝で、重賞・G1ともに初勝利となった。
一方、思いもよらぬ結果に終わったビッグブラウンだが、陣営は中間に不安視された左前肢の裂蹄の影響については否定した。レース後も異常は発見されず、今のところ明確な敗因はつかめていない。なお、米デイリーレーシングフォーム紙は、管理するリチャード・デュトロー師がデザーモ騎手の騎乗ぶりに不信感を露にしたと報じている。
ダタラ、ビッグブラウンは8/23のG1トラヴァーズS(3歳、サラトガ、ダ10F)で再戦の見込み。


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