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社台SS荻伏が閉場、34年の歴史に幕

1973年の開設以来、34年に渡り数多くの名種牡馬を育てた浦河町の有名種馬場、社台スタリオンステーション荻伏が、9月をもって閉場することが明らかになった。
同SSは、社台ファーム(現社台ファーム・ノーザンファーム・追分ファーム・白老ファーム・社台スタリオンステーションなどの社台グループ)の創設者である吉田善哉氏(故人)が開設。約14ヘクタールの敷地に5頭収容の種牡馬厩舎、繁殖厩舎、種付場などを備える。古くは、ヒッティングアウェー(最優秀古牝馬ノースフライトの母の父)、モデルフール(最優秀古牝馬ダイナアクトレスの母の父)、マリーノ(重賞勝ち馬メインキャスターの母の父)、フレーミングユース(重賞2勝ダイナカーペンターの父)、ニゾン(東京大賞典勝ち馬キョウトシチーの母の父)、ニチドウアラシ(最優秀2歳牝馬アイドルマリーの父)、ギャロップダイナ(G3勝ち馬オースミダイナーの父)、スクラムダイナ(G1朝日杯3歳S)、ダイナマイトダディ(G3勝)、ミュージックタイム(東京ダービー馬サプライズパワーの父)らを供用。最近ではメジロマックイーン(06年死亡、父メジロティターン)、サッカーボーイ(牡22歳、父ディクタス)、ロサード(牡11歳、父サンデーサイレンス)、ディヴァインライト(仏G2勝ち馬ナタゴラの父)、ミラクルアドマイヤ(牡12歳、父トニービン、現在は日高町・ブリーダーズスタリオンステーション繋養)といった種牡馬を管理。開場当初は旧社台ファームの日高の拠点として、近年は社台スタリオンステーションの分場的な役割を担い、同グループの隆盛を支えてきた。
今シーズンは、オンファイア(牡4歳、父サンデーサイレンス)、ソングオブウインド(牡4歳、父エルコンドルパサー)の新種牡馬2頭と、サッカーボーイ、ロサードの総勢4頭で臨む予定だったが、昨年末にロサードが新冠町のビッグレッドファームへ移動。4月にはオンファイア、ソングオブウインドが安平町の社台SSへ移り(シーズン終了後、新冠町の優駿スタリオンステーションへ移動)、サッカーボーイ1頭で種付シーズンを送っていた。そして、シーズンオフとなった8月25日にサッカーボーイも白老ファームへ移動。繋養種牡馬がいなくなったことで閉場が決まった。
閉場後の用途は未定。近隣の牧場関係者は「手頃な種牡馬が多く、林勲場長はじめ、スタッフにはいつもお世話になっていましたので寂しいですね」と、地元に根付いていた名物種馬場の閉場を残念がっていた。


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