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「HBAセレクションセール」売上げ過去最高

HBA日高軽種馬農協主催の「セレクションセール/サラブレッド1歳・当歳」が7月16、17日の両日、新ひだか町の北海道市場で開催された。セリでは2日間で390頭が上場され、200頭を売却。売却率は51.28%で前年比-0.4ポイントと微減したが、売却総額は24億1321万5000円と前年より2億6554万5000円増え、同セールとして過去最高の売り上げを記録した。
今年から当歳と1歳の開催日を入れ替えた同セール。初日に“ドル箱”の1歳セールを開催することになった。昨年からレポジトリー(情報開示室)を開設したのに加え、今年は個別の速歩展示を廃止。その分、時間をかけて下見ができるよう前日展示の充実を図った。
セール当日は台風4号や小倉競馬の代替開催の影響が心配されたが、朝一番から多くのバイヤーが来場。比較展示では身動きが取れないほどの人の波ができた。セリではその熱気が後押しするかのように最初からヒートアップ。結果、上場馬197頭中128頭が売却された。売却総額は、一昨年記録した12億8190万円を3億円上回る15億8235万円、売却率も昨年を3.8ポイント上回る64.97%を記録。上場馬を選抜する“セレクションセール”になってから過去最高の数字を叩き出した。
最高価格馬は、キネティクス(G3富士S)の全弟に当たるサニーアスラン(牡、父フォーティナイナー、母インキュラブルロマンティック、販売申込者/浦河町・笹島政信氏)で6300万円。激しい競り合いの末、“フサイチ”の冠名で知られる関口房朗氏が代表を務める東京都の(株)FDOが落札した。なお、同社はコロナドズクエスト産駒のアスクコマンダー2006(牡、取引価格4725万円)、タイキシャトル産駒のタイキルビー2006(牡、同3675万円)など取引価格上位4頭を含め7頭を落札。購買総額2億3625万円でトップバイヤーとなった。
2日目の17日は当歳セール。盛況だった「1歳に続け」と期待されたが、上場馬193頭のうち売却は72頭。売却総額は8億3086万5000円(前年比-8746万5000円)、売却率も37.31%(同-3.76ポイント)と、低調な結果に終わった。
最高価格はアグネスタキオン産駒のメグミガバナーの19(牡、販売申込者/新ひだか町・安田豊重氏)で3150万円。埼玉県の大島敏氏が競り落とした。
セール後、荒木正博HBA組合長は「関東関西からの購買者が多く、景気が上向いていることを実感した。1歳は500頭を超える申込馬から200頭に絞ったわけだが、レベルの高い馬が多かった」と盛況だった1歳セリを分析。しかし、伸び悩んだ当歳セリについては「こちら(HBA)の客層はリスクの大きい当歳より、1歳に目が向いているのでは」と振り返った。


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