ニュース

海外

Sセンスがジンクス打破―KYダービー

現地時間5月5日、米ケンタッキー州チャーチルダウンズ競馬場で米3歳牡馬三冠の第1戦であるG1ケンタッキーダービー(ダ10f、3歳、20頭)が行われ、最終的に単勝5.9倍の1番人気に推されたC.ボレル騎手騎乗のストリートセンス Street Sense(牡3、米C.ナフツガー厩舎)がダービー馬の栄冠に輝いた。馬場状態はFast(速)、勝ち時計は2分2秒17だった。
有力馬の一頭ハードスパン Hard Spun が前半4fを46秒26というハイペースで馬群を先導。縦長になった隊列の中、ストリートセンスは後方18~19番手を追走した。バックストレッチ半ばから馬群を縫うようにして進出を開始、最終コーナーを前にして次々と脱落していった先行勢もうまく捌いて、直線入口でついにハードスパンを射程圏に捉えた。粘るハードスパンを直線半ばで交わすと、後は差が開く一方。ハードスパンに2-1/4馬身差をつけてゴールを駆け抜けた。3着にはカーリン Curlin が追い込んだが、2着のハードスパンとの差は5-3/4馬身。ハードスパンのスピードと粘り腰、それを斥けたストリートセンスの強さ、そしてコースロスを最小限に抑えてストリートセンスを勝利に導いたC.ボレル騎手の好騎乗が光った。
ストリートセンスは父ストリートクライ Street Cry、母ベダズル Bedazzle(母の父ディキシーランドバンド Dixieland Band)の米国産馬で、通算8戦4勝。昨年のG1BCジュヴェナイルを制し、エクリプス賞最優秀2歳牡馬に選出されている。1984年にブリーダーズカップが創設されて以来、G1BCジュヴェナイルの勝ち馬はG1ケンタッキーダービーで未勝利に終わっていたが、ついにストリートセンスが24年目にしてそのジンクスを破ったことになる。また、1~3着馬はいずれも2冠目のG1プリークネスS(5/19、米ピムリコ、ダ9.5f)に向かうと報じられている。
なお、G1ケンタッキーダービー当日の入場者数は15万6635人。昨年の15万7536人を僅かに下回ったものの、史上3位の入場者数(1位は1974年の第100回で16万3628人)。英国のエリザベス女王夫妻も来場し、大盛況のうちに幕を閉じた第133回のG1ケンタッキーダービーだった。


ニュース一覧

  • 全て
  • 中央
  • 地方
  • 海外