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ベイメドウズ競馬場が閉鎖か

現地時間3月22日、米カリフォルニア州競馬理事会は、ダートコースをオールウェザー馬場へ今年中に換装することについて、2年の猶予を申し出ていたカリフォルニア州北部にあるベイメドウズ競馬場からの申し出を多数決で棄却した。カリフォルニア州では安全上の理由から、来年以降ダートに変わりオールウェザーでの競馬開催を義務付けていることから、同競馬場では来年以降の開催ライセンス取得が不可能。今後何らかの措置が取られない限りは、同競馬場は今年の夏秋開催(8/22~11/4)で、73年の歴史に幕を下ろすことになる。
1934年11月3日にオープンした同競馬場は、スターティングゲートや写真判定カメラなどをアメリカで初めて採用したことでも有名な歴史ある競馬場。かつてはシービスケット Seabiscuit 、ラウンドテーブル Round Table をはじめとした数多の名馬たちが走り、伝説の名騎手ビル・シューメーカーも同競馬場でそのキャリアをスタートさせている。
数年来、カリフォルニア州サクラメント近郊のディクソンに新競馬場建設の話が持ち上がっており、それに伴いベイメドウズ競馬場を所有するベイメドウズ・ランド社は、競馬場を解体し、跡地を商業地・宅地として再開発する計画を元々持っていた。そのため、800万ドル(約9億6000万円)と見積もられた換装費用を新たに費やすことはできないとした。また、2年の換装延期を申し入れた同社だが、一方でその2年間の開催を確約することもしなかった。同社は同じカリフォルニア州にハリウッドパーク競馬場も所有しているが、こちらは昨秋にオールウェザーコースへの換装を済ませている。
今後の受け皿として大きな期待がかかる新競馬場は、サンタアニタパーク競馬場などを所有するマグナ・エンターテイメント社が設立計画を進行中。まだ具体的な形には至っていないが、カリフォルニア州競馬理事会はこの計画を今後の重要課題として捉え、さらに推進するよう同社に要請している。


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